2026年3月15日
「天の父に呼びかける」(要約)
聖書箇所: 詩篇8篇
1、呼びかけられるということ
あなたが呼びかけられてうれしい時はどんな時ですか?友達が声をかけてくれた時、しばらく会っていない子どもや友人から連絡が来たとき。天の神様も同じです。キリストを信じる人から呼びかけられる時、神様は喜んで耳を傾けてくださいます。
主の祈りは「天にいます私たちの父よ」から始まります。天の神様への呼びかけです。その次は天の宝を求める祈りが3つ、地の戦いに助けを求める祈りが4つ、最後に神様の賛美という構成です。ここでは「天にいます私たちの父よ」についてお話しします。
2、水野源三さんの詩
次の詩は水野源三さんという方の詩です。
「天のお父様
天のお父様と 声を出して お呼びしたい
声を出さないで お呼びしても お聞き下さると 信じているけれども
やはり 天のお父様と 声を出して お呼びしたい」
彼は小学生の時に重度の脳性麻痺になり、手足の自由を奪われただけでなく話すこともできなくなりました。彼のできることは、ただ見ることと聞くことだけ。家の6畳一間が彼の世界の全てでした。しかし、彼が15歳の時にこの家庭に福音が届けられます。その時から彼は聖書を読むようになります。彼のお母さんは、彼が自分の意思を外に向かって表現できるように、あいうえおの五十音図を壁にかけ、字を順に指差していって、彼の望む字に来た時に目で合図するという方法で、字を拾い文を綴るようにしました。こうして彼は、多くの詩を生み出します。その一つがこの詩です。まさに彼にとって、神様は天のお父様でした。
3、天のお父様とはどんな方か
天のお父様とはどんな方でしょう?カテキズムでルターは次のように説明しています。神様は、私とこの世界に存在するものすべてを造られた方です。私の体も理性も魂もすべてを神様が造られました。また神様は私に生活の必要な全てのものを豊かに与えて下さる方です。食物や衣服、家庭と家族を下さいます。また神様は、私をあらゆる危険と悪から守り、保ってくださるお方です。その神様は、私たち罪深い人間を救うため、最愛のひとり子イエス様を与えてくださいました。
4、どのように祈れば良いのか
では私たちは、どのように祈れば良いのでしょう?詩篇8篇は、天地万物を創造された神様を賛美する詩篇です。3節から8節までに、天、月と星、人の子、羊、牛、野の獣、空の鳥、海の魚、海路を通うものが出てきます。これらのものを見るとき、ダビデは神様を賛美せずにはいられませんでした。ダビデの信仰は、天地が神によって創造されたことを疑わない信仰でした。また2節に「幼子たち。乳飲み子たちの口を通して、あなたは御力を打ち立てられました。」とあります。ダビデの信仰は幼子のように神様を信頼する信仰だったことが分かります。どのように祈れば良いのか? 幼子のように信頼して祈るのです。
5、キリストの贖い
信仰者が「天にいます私たちの父よ」と神様に呼びかけることができるのは、キリストを信じて神の子とされているからです。死ぬべき罪人を神の子として下さるのはキリストの福音です。
しかしそのためにキリストは苦しみ、死ななければなりませんでした。ローマ兵に鞭打たれ、イバラの冠をかぶせられてからかわれ、唾をかけられ、叩かれました。民衆にあざけられながら十字架を背負ってゴルゴタの丘に歩いて行きました。そして手足に釘を打たれ、十字架につけられて死なれました。他人事ではありません。あなたのために死んで下さったのです。あなたの罪を全てキリストが背負って死んでくださいました。それはキリストによってあなたがまことのいのちに生きるためです。
神様は、あなたを愛しています。神様はすべての人がこの祈りを祈ることを望んでおられます。あなたの周りの人たちにも、この神様を伝えていきましょう。
説教者:加藤 正伸 長老
<詩篇 8篇1〜9節>
1 私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。あなたのご威光は天でたたえられています。
2 あなたは幼子と乳飲み子たちの口によって、力を打ち建てられました。それは、あなたに敵対する者のため、敵と復讐する者とをしずめるためでした。
3 あなたの指のわざである天を見、あなたが整えられた月や星を見ますのに、
4 人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。
5 あなたは、人を、神よりいくらか劣るものとし、これに栄光と誉れの冠をかぶらせました。
6 あなたの御手の多くのわざを人に治めさせ、万物を彼の足の下に置かれました。
7 すべて、羊も牛も、また、野の獣も、
8 空の鳥、海の魚、海路を通うものも。
9 私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。