2026年3月1日



「主よ 祈りを教えて下さい」(要約)

聖書箇所: ルカの福音書11章1〜13節


1、背景

ある日、弟子の1人がイエス様に、ヨハネが弟子たちに教えたように、自分たちに祈りを教えて欲しい、とお願いしました。この時イエス様が教えられたのがこの「主の祈り」です。弟子のペテロたちは、イエス様が神の子キリストであることに気づき始めていました。(9章18節、9章28節?36節)


2、譬えの伝えていること

イエス様は、2つの譬えを用いて、どのようにこの祈りを祈るのかということを弟子たちに説明します。(5節?13節)

最初の譬えはこうです。ある人の家に、真夜中友人が来て、自分の友達が旅の途中に寄ったのでパンを3つ貸してくれないかと頼みます。頼まれた人は、「もう寝るところなんだ。戸を開けると子供たちも起きてしまう。明日にしてくれないか」というかもしれない。しかし、友人から、どうしてもと言われれば、「あいつの頼みなら仕方がないな」と頼みを聞くのではないですかということです。2つ目の譬えは、魚が欲しいと言う子どもに蛇を与える父親はいないでしょう。卵が欲しいと言う子どもに蠍を与える父親はいないでしょう。父親なら、自分の子どもには良いものを与えますよね、ということです。

イエス様がここで伝えようとしていることは、天の父である神様は、ご自分に求める人たちに聖霊を下さるということです。(13節)この世では、自分に価値のあるもの、パン、お金、健康などをたくさん与えてくれる(かもしれない)ものを神と呼びます。しかしまことの神様は、聖霊様、神ご自身を与えてくださいます。


聖霊様とは、三位一体の神様で、イエス様が十字架で死なれ、復活して獲得してくださった宝、「罪の赦し」と「新しいいのち」という宝を一人ひとりの信徒に手渡してくださるお方です。この聖霊様を、求める者に下さるというのです。私たちは、聖霊様を頂いて、神様との親子の関係を持たせて頂くのです。この神様との親子関係は、この世の父と子の関係ではありません。キリストと神様との関係です。イエス様は父なる神様を「アバ父」と呼ばれました。私たちは、イエス様の十字架によって神様を「アバ父」と呼ぶ関係を与えられるのです。


3、なぜ祈るのか

ルターは、大教理問答書に、クリスチャンにとって祈りが必要な理由を3つ挙げました。

1つ目は、神様が祈りなさいとおっしゃっているから。詩篇50篇15節に「苦難の日にわたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出し、あなたはわたしをあがめる。」神様の御名を呼び求めるというのは、祈ることに他なりません。神様はそのような祈りに耳を傾けてくださいます。

2つ目の理由は、私たちの祈りを聞いて下さるという約束があるから。ルカの福音書11章9節「求めなさい、そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば見出します。たたきなさい。そうすれば開かれます。」

3つ目の理由は、この「主の祈り」が与えられているから。この祈りは神ご自身が定められた祈りです。主は私たちの祈りを聞こうとしておられるのです。ルターは、この祈りを祈る時は、自分の苦しみや悩みを神様の前に携えていって、はっきりと打ち明けなさいと勧めています。声を出しても出さなくても、心から神様に訴えるのです。


4、イエス様による救い

祈りについてもう一つ大切な事は、みことばを聞くことです。今日の箇所のすぐ前にあるマルタとマリヤの箇所は、私たちに、何よりも神のことばを聞くことが大切であることを教えています。私たちに一番必要なのは神様のおことばを聞くことです。

神様のおことばとは何か。それは、神様に創られた人間が、悪魔にそそのかされて堕落してしまい、その結果、神から離れ、自分や他の被造物を神とするようになったことです。しかし、神様は、その人間を見捨てることなく、ご自分の方から近づいてこられ、人間を救うために御子キリストを遣わし、御子ご自身の聖く尊い血によって、また苦しみと死によって、罪と死に定められていた私を解放してくださったことです。


5、まとめ

キリストの十字架の救いを信じる信仰により、私たちは神様との確かな関係を与えられました。父なる神様をアバ父と呼ぶ関係です。その神様があなたに、「苦難の日にわたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出す。」と言われています。このおことばに、あなたは「いえ大丈夫です、自分の力で何とかやりますから」と答えるでしょうか。それとも「神様、私は無力です。あなたの力が必要です。あなたにおできにならない事はありません。どうか助けてください」と答えるでしょうか。心からイエス様に信頼して、自分の抱えている悩みや苦しみを聞いて頂きましょう。神様はあなたに答えて下さいます。


6、勧め

父である神様はすべての人を愛しておられます。イエス様はすべての人を救うために十字架につかれました。ぜひ教会に来て、神のことばを聞き神様から天の恵みを頂いて下さい。


説教者:加藤 正伸 長老



<ルカの福音書 11章1〜13節>

1 さて、イエスはある所で祈っておられた。その祈りが終わると、弟子のひとりが、イエスに言った。「主よ。ヨハネが弟子たちに教えたように、私たちにも祈りを教えてください。」

2 そこでイエスは、彼らに言われた。「祈るときには、こう言いなさい。『父よ。御名があがめられますように。御国が来ますように。

3 私たちの日ごとの糧を毎日お与えください。

4 私たちの罪をお赦しください。私たちも私たちに負いめのある者をみな赦します。私たちを試みに会わせないでください。』」

5 また、イエスはこう言われた。「あなたがたのうち、だれかに友だちがいるとして、真夜中にその人のところに行き、『君。パンを三つ貸してくれ。

6 友人が旅の途中、私のうちへ来たのだが、出してやるものがないのだ』と言ったとします。

7 すると、彼は家の中からこう答えます。『めんどうをかけないでくれ。もう戸締まりもしてしまったし、子どもたちも私も寝ている。起きて、何かをやることはできない。』

8 あなたがたに言いますが、彼は友だちだからということで起きて何かを与えることはしないにしても、あくまで頼み続けるなら、そのためには起き上がって、必要な物を与えるでしょう。

9 わたしは、あなたがたに言います。求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。

10 だれであっても、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます。

11 あなたがたの中で、子どもが魚を下さいと言うときに、魚の代わりに蛇を与えるような父親が、いったいいるでしょうか。

12 卵を下さいと言うのに、だれが、さそりを与えるでしょう。

13 してみると、あなたがたも、悪い者ではあっても、自分の子どもには良い物を与えることを知っているのです。とすれば、なおのこと、天の父が、求める人たちに、どうして聖霊を下さらないことがありましょう。」